
ADKグループとスタッグウェル、3年間の戦略的パートナーシップを締結
約1年間の協業実績を踏まえ、長期的な提携体制へ移行
日本のADKホールディングスは、米国を拠点とするマーケティング企業グループ、スタッグウェル(Stagwell)と、3年間の戦略的ビジネスパートナーシップに関する基本合意書を締結した。両社はそれぞれが持つ専門性やネットワークを組み合わせ、日本国内および海外のクライアントに向けたサービスの拡充を目指す。
提携の対象となるADKグループの中核企業は、ADKホールディングス、ADKマーケティング・ソリューションズ、ADKクリエイティブ・ワン、ADKエモーションズの4社である。スタッグウェルは自社のグローバルなネットワークと専門能力をこれらの企業と連携させ、幅広いマーケティング課題に対応できる体制を整える。
両社は2025年7月に「グローバル連携の推進に関する覚書(MOU)」を締結して以降、約1年間にわたり共同プロジェクトを実施し、協業の可能性を検証してきた。その取り組みは、日本発の知的財産(IP)の海外展開支援や、日本企業のグローバル市場への進出支援など、複数の領域に広がっている。
今回の基本合意書は、こうしたプロジェクト単位の協力を、3年間にわたる継続的な戦略的提携へと発展させるものだ。両社は今後、特に2つの分野に重点を置く。
1つ目は、米国を起点とするグローバル市場でのIPビジネスの拡大である。ADKが持つマーケティングの知見と、IPを企画・制作し、世界市場へ展開する能力に、スタッグウェルが備える米国のエンターテインメント分野におけるデータ分析力やマーケティングの実行能力を組み合わせる。これにより、日本発IPの北米展開を支援するとともに、日本国内外での共同事業の創出を企画から実行まで一貫して推進する。
2つ目は、日本市場におけるグローバルブランドや多国籍企業への支援強化である。専門領域の異なる多数のマーケティング企業を擁するスタッグウェルの国際ネットワークを活用し、海外ブランドが日本市場へ参入し、事業を拡大するためのソリューションや支援体制を構築する。
スタッグウェル・アジア太平洋地域のマネージングディレクター、ランディ・デュアックス氏は、今回の提携について、すでに約1年間の協業を通じて有効性を確認している点が特徴だと説明する。同氏によれば、ADKは日本の消費者やIPを取り巻くエコシステムへの深い理解を持つ。一方、スタッグウェルは、AIによるマーケティングの変革を視野に構築したグローバルネットワークを通じて、優れた人材とテクノロジー、データ、専門知識を結びつけることができる。
両社は、こうした強みを融合することで、日本のブランドやIPの国際展開を支援すると同時に、世界的なブランドが日本市場で成果を上げるための支援にも取り組む。デュアックス氏は、これまでに協業の基盤を築いてきたことを踏まえ、今後は取り組みをより大きな規模へと発展させる段階に入ったとの認識を示した。

データや人材の共有を通じ、協業をさらに深化
今後も両社は、海外市場を目指す日本企業のマーケティング活動を支援するとともに、双方が保有するデータ資産、ツール、ソリューションの共有を進め、日本国内外で提供するサービスの強化を図る。
また、重点分野に必要なリソースを相互に投入し、継続的な人材交流も促進する方針だ。プロジェクト単位の連携にとどまらず、組織と人材の両面で関係を深めることで、提携の実効性を高めていく。
ADKマーケティング・ソリューションズでグローバルマーケティングを担当する執行役員の末松雅人氏は、2025年の覚書締結以降、共同プロジェクトを通じて協業の有効性を確かめ、国内外で協力実績を積み重ねてきたと振り返る。そのうえで、約1年間で築いた信頼関係を基盤に、より強固な戦略的提携へと移行できることへの期待を表明した。
末松氏は今後、スタッグウェルが持つグローバルネットワークや先端技術、データ分析能力を、ADKが培ってきたマーケティング課題の特定・解決に関する専門性と緊密に結びつけていくと述べる。これにより、北米を皮切りとした日本発IPの海外展開や日本企業のグローバル進出を一層支援するとともに、海外ブランドが日本市場で成長するための包括的なサポートを提供する考えだ。
両社は今回の提携を通じて、互いの強みを活用した新たな価値をクライアントに提供し、国内外での事業の持続的な成長と発展につなげることを目指している。(出典:branding in asia、画像:ADK)
















