IBM、クリエイティブ体制を刷新 スタグウェルを新たなリードパートナーに指名

IBMは、グローバルメディア業務をオムニコムへ集約すると発表した翌日、新たなクリエイティブパートナーとしてスタグウェルを起用することを明らかにした。これは、オグルヴィと約32年続いてきた広告体制を刷新し、グローバルマーケティングの再構築を本格化させるものだ。

今回の契約では、スタグウェル傘下のCode and TheoryとAnomalyが単一のクリエイティブチームとして連携し、IBMのブランドコミュニケーションおよびキャンペーン制作を担当する。両社は、2026年8月から本格稼働を開始し、IBMのブランドキャンペーン「Let’s Create Smart Business(スマートビジネスを創造しよう)」を世界各地域・各チャネルで展開していく予定である。

一方、メディア領域では、前日に発表されたとおりオムニコムがグローバルパートナーとなり、米州、中東、日本、アジア太平洋地域におけるメディアプランニングとバイイングを担当する体制が整えられた。

32年間続いたオグルビーとの関係に一区切り

今回の人事で最も注目されるのは、IBMとオグルヴィの長年にわたる協業が終了する点である。
オグルヴィは約32年間にわたりIBMのクリエイティブパートナーを務めてきた。世界の広告業界でも有数の長期的なクライアント・エージェンシー関係として知られていたが、IBMはマーケティング体制の刷新に合わせ、新たなクリエイティブネットワークへ移行する決断を下した。

IBMマーケティング・コミュニケーション担当シニアバイスプレジデントのジョナサン・アダシェック氏は、新体制について、「IBMは、人間の創造性とテクノロジーが交わる場所にこそイノベーションが生まれると考えている」と説明した。
さらに、Code and TheoryとAnomalyについて、「創造性と戦略性に加え、より迅速に意思決定を行い、効率的に業務を進め、より一貫した顧客体験を提供できる現代的なツールや運営手法を備えている」と評価している。

AI時代のB2Bブランド競争へ 創造性と実行力を両立

スタグウェル側も、今回の契約を重要な転機と位置付けている。同社の会長兼CEOであるマーク・ペン氏は、「現在のマーケティングには、創造性だけでなく、高い運営精度とスピードが同時に求められている」と述べた。

その上で、Code and TheoryとAnomalyが一つのチームとして責任を共有しながら業務を遂行することで、IBMに必要な統合的なクリエイティブ体制を実現すると説明している。
今回の受注により、IBMはスタグウェルにとってグローバル規模の主要エンタープライズ企業となる。
AIやクラウド、インフラサービスなど、B2Bテクノロジー企業が扱う製品やサービスは高度化・複雑化しており、その価値を分かりやすく伝えるクリエイティブの重要性はこれまで以上に高まっている。

IBMの新体制は、メディアをオムニコム、クリエイティブをスタグウェルが担う役割分担によって、ブランドコミュニケーションの効率と表現力の双方を強化する狙いがある。長年続いたオグルビー時代に一区切りをつけ、新たなマーケティングモデルへの移行が本格的に始まろうとしている。(出典:MARKETING-INTERACTIVE、画像:MARKETING-INTERACTIVE、Unsplash)

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