
US:女性スポーツ、広告効果が前年比56%増 ―視聴者増が後押し
2024年、女性スポーツが視聴率と広告効果の両面で著しい成長を遂げていることが、テレビ成果とデータを専門とするEDOの最新レポートにより明らかになった。報告によれば、女性スポーツは前年比131%の視聴率増加を背景に、広告効果が56%増と大幅に伸長した。また、ゴールデンタイムに放送された平均的な広告と比較しても、女性スポーツ関連広告は40%高い効果を上げたとされている。
特にSkims、Fabletics、Bombas、Vuori、Athletaなどのブランドが、2023年における女性スポーツテレビ広告の中で最も効果的な広告主としてEDOによって評価されており、同社はブランド検索やウェブサイト訪問といった消費者行動を指標としている。
EDOのクライアント・ソリューション部門の副社長であるローラ・グローバー氏は、「この分野への投資が加速する中で、ブランドが得る成果の重要性はかつてないほど高まっている。単に成長する視聴者にリーチするだけでなく、行動喚起やブランドとの親和性の醸成、そして実際のビジネス成果へとつなげる力が問われている」と述べている。
種目ごとに高まる広告価値
女子バスケットボールは引き続き高い消費者エンゲージメントを記録しており、2024年のWNBAプレーオフ期間中の広告効果は、ゴールデンタイムの平均番組よりも24%高く、前年からも11%の伸びを見せた。NCAA女子バスケットボールトーナメントでも、広告効果は平均を18%上回る結果となった。
その他のスポーツも急成長を遂げている。NCAA女子バレーボール選手権大会におけるペンシルバニア州立大学とルイビル大学の試合は、ゴールデンタイムの平均的な番組と比べて広告主にとって51%高い効果を発揮した。また、女子大学体操では15%、女子大学ラクロスでは26%の広告効果向上が記録された。
グローバー氏は「これまではプロおよび大学バスケットボールがテレビ広告の成果を牽引してきたが、現在では体操、ラクロス、バレーボールといった、よりニッチな大学女子スポーツにも注目が集まっている」と指摘している。さらに、女性アスリートを起用した広告や、スポーツとの関連性が高い広告の効果も高まっており、企業は今後、文脈的なつながりを意識した施策が求められるとしている。
今後の成長見通しとメディア戦略の変化
ワッサーマンの女性専門チーム「The Collective」とRBCによる最新のレポートでは、2024年の成長が2025年以降の女性スポーツの発展に向けた土台を築いたと分析されている。報告によると、2027年までにWNBAの視聴率は32%、NWSLは24%の成長が見込まれている。
また、2026年から開始されるWNBAの新しいメディア放映権契約により、リーグのチーム価値も大きく上昇する見込みで、WNBAとNWSLのチーム価値は、26チームで26億ドルから、32チームで43億ドルに増加するとされている。これには、ライブ観客数の増加とテレビ視聴率の伸長が大きく寄与すると予測されている。
昨年のNCAA女子バスケットボール選手権大会は、視聴者数の新記録を樹立し、ゴールデンタイムの平均を18%上回る視聴率を記録した。グローバルなメディア露出が拡大し続ける中で、企業は女性スポーツへの投資を通じて、より深い視聴者とのエンゲージメントを実現し、フルファネルでのマーケティング効果を高める新たな手段を得ることになると考えられる。
女性スポーツは今後も、ブランドにとって影響力のある広告チャネルとしての地位をさらに確立していくと見られている。2025年以降の広告戦略においても、女性アスリートと競技の成長を取り入れることが鍵となるだろう。(出典:EDO, Adweek他)