アシックス、オニツカタイガーを分社化、独立経営で成長加速へ

アシックスは、高級ファッションブランドとして展開するオニツカタイガー事業を分社化し、新会社「OTグループ」を設立すると発表した。新会社は2027年1月1日に事業を開始し、アシックスから経営機能を切り離すことで、ブランド戦略や店舗展開における意思決定の迅速化を図る。代表取締役社長にはアシックス副社長でオニツカタイガーカンパニー長を務める庄田良二氏が就任し、会長にはアシックス会長兼CEOの広田康人氏が就く予定である。資本金は3億7600万円で、アシックスが100%出資する。
今回の分社化は、グローバル市場で存在感を高めるオニツカタイガーのさらなる成長を見据えたものである。独立した組織体制を構築することで、ファッションブランドとしての価値向上や市場変化への対応力を強化し、より機動的な経営を実現する狙いがある。

世界主要都市への大型出店を加速

オニツカタイガーは今後、世界各地で大型店舗の展開を加速させる。2026年7月には東京・新宿にブランド史上最大規模となるグローバル旗艦店を開業する予定であり、同月には中国・上海にも出店する。さらに8月には名古屋、9月にはイタリアおよび韓国への出店を計画している。加えて、2027年2月には米国ロサンゼルスに店舗を開設し、アメリカ市場への本格的な再参入を果たす方針である。
庄田氏は事業説明会で、今回発表した店舗計画は単なる新規出店ではなく、「世界各国で大型店戦略を推進する意思表示」であると説明した。その上で、中長期的な目標として売上高2000億円規模への成長を掲げている。

ファッションブランドとして急成長するオニツカタイガー

オニツカタイガーは、アシックス創業者である鬼塚喜八郎氏の名前と創業時の社名に由来するブランドである。もともとは1970年代まで高機能スポーツシューズブランドとして展開されていたが、1977年のアシックス誕生後に一度休止。その後、2002年にファッションブランドとして再始動し、現在ではスニーカーに加え、アパレルやバッグなど幅広い商品を展開している。
近年はアシックスグループの成長を牽引する存在となっており、2025年12月期の売上高は1365億円と前年比43%増を記録した。営業利益率は主要5事業カテゴリーの中で最も高い37.7%に達している。現在は世界約190店舗を展開しており、直営店中心の販売戦略によって定価販売を徹底し、高い収益性を維持している。
アシックスは今回の分社化によって、スポーツ用品メーカー発のブランドという枠を超え、オニツカタイガーを世界的なラグジュアリー・ファッションブランドへと進化させる体制を整えることになる。新宿の旗艦店開業を皮切りに、グローバル市場での存在感はさらに高まっていきそうだ。(出典:日本経済新聞、画像:オニツカタイガー)

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