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電通、国際事業の売却可能性を検討 ― 戦略的選択肢を模索

東京に本社を置く広告大手・電通は、国際事業について「戦略的代替案」を検討しており、その中には売却の可能性も含まれている。最初にこの動きを報じたのはフィナンシャル・タイムズで、同社は報道を受けて声明を発表した。

声明では「国際事業の基盤を再構築し、不採算部門の再評価を行っている。同時に企業価値向上のための戦略的選択肢を模索しているが、現時点では決定していない」と説明した。FTはまた、電通が金融会社と国際資産の買い手候補について協議していると伝えている。

背景と国際事業の現状

電通は2012年、英国のイージス・グループを約50億ドルで買収し、これが国際事業の中核となっている。しかし近年は収益低迷が続いている。2024年の決算では、米州と欧州・中東・アフリカ地域に関連するのれん代として約13億8,000万ドルの減損を計上し、国際事業の見通しを引き下げた。さらに今年、約3,270億円規模のリストラ費用を計上する計画を示しており、人員削減やIT投資による効率化を進めている。

実際、電通は2025年第2四半期の決算で、海外従業員の8%にあたる約3,400人の削減を発表。また11億ドル超の評価損を計上した。通期の既存事業成長率予想も「+1%」から「横ばい」へと下方修正し、配当の支払いも中止すると明らかにした。五十嵐浩司CEOは「このような事態を招いたことを深く反省している」と謝罪している。

一方で、日本国内の事業は堅調で、2025年上半期には純収入と営業利益が過去最高を更新した。

広告業界の再編の動き

電通の国際事業売却の可能性は、広告・マーケティング業界で進む再編の一環として注目されている。過去9か月の間に複数の大手グループでオーナーシップの変化が起きている。

2023年12月にはハヴァス・グループがヴィヴェンディから独立し上場企業となり、オムニコムはインターパブリックの買収を発表した。また、アクセンチュアがWPPの買収を検討したとの報道もあり、業界では大型M&Aの憶測が続いている。S4キャピタルの創業者マーティン・ソレル氏もスタッグウェルやMSQパートナーズからの提案を受けたとされるが、具体的な取引には至っていない。(出典:MediaPost)

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