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JP:福島の処理水放出が美容ブランドを直撃 -WARC

プロクター・アンド・ギャンブル傘下の美容ブランドであるSK-IIは、放射能汚染の可能性を恐れた消費者が日本ブランドを避けたため、昨年中国で売上が34%減少した。

何が起こったのか
日本の福島原子力発電所は、前年に東海岸を襲った津波による原子炉メルトダウンを受け、2012年に永久停止した。
日本は昨年、2度にわたって原発からALPS処理水を太平洋に放出し(今後数年間はさらに計画されている)、中国との外交問題に火をつけた。
国際原子力機関(IAEA)は、放射性物質の放出によるリスクは「ごくわずか」であると発表したが、中国の消費者が汚染されているかもしれないと考える製品のリスト(美容ブランドを含む)がソーシャルメディアに掲載された。
P&Gは、SK-II製品に使用されている水源に放射性元素が含まれている可能性があるとの主張に対応せざるを得なくなった。

影響を受けるブランド
日本の美容ブランドは中国でもメジャーであり、一時は30以上のブランドが微博でブラックリストに載った。
SK-IIのエクスポージャーの大きさは、今週行われたP&Gの第2四半期決算説明会で明らかになったが、アンドリュー・シュルテン最高財務責任者(CFO)は、消費者調査で「SK-IIブランドのセンチメントが改善していることを示している」とも報告し、下半期には売上が改善するとの見通しを示した。
消費者の不買運動を受けて、資生堂(ドランク・エレファントやクレ・ド・ポー ボーテなどのブランドも展開)はマーケティング活動を縮小し、新製品のプロモーションやKOLによるライブストリーミングを中止した。
資生堂はまた、2023年第3四半期に中国でのeコマース売上が急減(20%以上)したと報告している。

明るい兆し?
資生堂は、シングルデーの売上が予想を大幅に下回ったことを報告した。同社は過去に、この期間のプロモーションへの依存度を下げる可能性を示唆している。
P&Gのシュルテン氏も、「主要なオピニオン・リーダーの魅力や、主要な消費時期における大幅な値引きは減少しており、それは我々にとって実際に良いことだ」と指摘した。
ブランド・エクイティに重点を置き、優先順位の高い日常的な価値を重視することで、市場を1桁台半ばまで回復させ、市場での地位を強化することができると考えています」と付け加えた。続きはWARC2024/01/24記事まで

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