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電通XとTeads、アサヒ ドライクリスタルに脳科学を応用した広告手法

電通XはTeadsと協力し、アサヒ ドライクリスタルのキャンペーンで神経科学と予測的アテンション技術を活用した。従来の「見られたかどうか」の測定にとどまらず、視聴者がどの程度深く関与したのかを数秒単位で把握し、広告効果を最大化する試みである。

神経科学とアテンションの融合

この取り組みでは、AIを搭載した脳科学ツールを使い、広告配置やクリエイティブの最適化を実施した。その結果、アジア太平洋地域において視聴率は20%、平均再生時間は13%向上したと報告されている。プランニング・ディレクターのキティ・クワンは、この成果がクリエイティブとメディアの相互作用を可視化し、より合理的な意思決定を可能にしたと説明している。

アテンション・エコノミーの進展

電通は5年以上前から「アテンション・エコノミー」に注目しており、世界最大規模のデータパネルを構築し、広告業界に新たな指標を導入してきた。ルーメンと共同開発した予測モデルにより、広告主はプラットフォームを横断して「注目の質」を計画・測定・活性化できるようになった。

実用的な応用例

神経科学的なツールは、広告映像の切り替え速度や主要なビジュアル要素の強調点など、具体的な改善提案を提示できる。これにより、従来は感覚に頼っていたクリエイティブの判断が、科学的根拠に基づいたものへと変わった。結果として、ブランド想起率や購入意向も上昇し、キャンペーンは単なる認知獲得を超えて行動に結びつく効果を示した。

キャンペーンから得られた示唆

アサヒ ドライクリスタルの事例では、関連性の高いコンテンツカテゴリーほどアテンションスコアが上昇することが確認された。また、広告接触後のブランド検討度は95%に達し、キャンペーン終了後も高い水準を維持している。これらの成果は、広告主が短期的なクリックやインプレッションを超えた指標で成果を測定する重要性を示している。

今後の展望

クワンは、今後も市場ごとの文化的文脈や行動特性を踏まえ、グローバルな基準を維持しつつローカルな調整を行うことが重要だと述べている。アテンションデータを中間段階で活用することで、リアルタイムで予算配分を調整し、広告効果を最大化できることが確認された。(出典:branding in asia、画像:dentuX)

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