US：Netflix、第2四半期の純利益4割増。加入者増と売上増を達成

Netflixは木曜日の市場終了後、第2四半期決算を発表した。米国のストリーミング配信市場で最大のシェアを誇る同社は、過去3ヶ月間に目覚ましい成長を遂げた。2022年後半に開始した広告事業の活況やパスワード共有規制の強化により、売上高と1株当たり利益はアナリストの予測を上回った。スポーツ中継の存在感も、同プラットフォームの魅力を押し上げている。

トップラインの要点

一株当たり利益は4.88ドルで、ロンドン証券取引所グループ（LSEG）の予想を上回った。売上高は95.6億ドルで、前年同期比14％の増収。純利益は21.5億ドル、44％増と予想を上回った。新規加入者数は805万人で、前年同期の589万人を大きく上回った。有料会員数は2億7,440万人に達し、前年同期比16％の伸びを示した。しかし、飽和した市場での加入者数の伸び率は鈍化しており、今後も続くと予想される。

広告事業の成長

加入者数の増加が収益の伸びを牽引した一方で、新興の広告事業も重要な役割を果たしている。2022年、加入者数の伸びが鈍化したことに対応して、Netflixは広告付きプランを導入。第2四半期には広告ティアの会員数が前四半期比で34％増加した。Emarketerのデータによれば、Netflixの視聴者一人当たりの広告収入は他のストリーミング・プラットフォームを上回っている。同社は広告収入が2024年には10億ドルに達する見込みだ。

ライブスポーツへの進出

Netflixはスポーツ中継にも進出し、1月にはWWE Rawと50億ドルの10年契約を結び、クリスマスのNFLの試合も今後3年間配信する予定。ライブスポーツは広告主を惹きつけ、収益を押し上げる可能性がある。『The Roast of Tom Brady』などのライブイベントの成功も示唆している。

オリジナルコンテンツとゲーム

オリジナル番組や映画の制作も引き続き重要であり、『ブリドガートン』や『Baby Reindeer』などが人気を集めている。また、今年から毎月新しいゲームを配信する計画だ。

今後の展望

第2四半期の成長を受け、Netflixは通年の売上高成長率予測を14%～15%に調整。通期の営業利益率も上昇見込み。広告事業への投資を拡大し、プログラマティック機能を強化する計画だ。広告事業は数年にわたり収益と利益の主要な要因となる見込みであり、今後も成長を続けると期待されている。(出典 the drum）