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ハイネケン「ソーシャルメディアのない世界」を提唱するグローバルキャンペーン

(画像:Heineken)ハイネケンは、Z世代を中心に拡大する「デジタル疲労」への問題意識から、ソーシャルメディアの使用を控えるライフスタイルを提案する新たなグローバルキャンペーン「Social off Socials(ソーシャル・オフ・ソーシャルズ)」を開始した。この取り組みは、ミュージシャンのジョー・ジョナスをはじめとする人気クリエイターとの協働によって実施されており、北米を皮切りに今後6カ月にわたり、欧州やアジア太平洋地域にも展開される予定である。

 

デジタル疲労への対応としての提案

同社が委託した調査によれば、Z世代の62%が過度なデジタル接触によって社会的な疲労を感じており、成人全体でも過半数が「ソーシャルメディアに追いつかなければならない」との圧力を受けていると回答した。加えて、世界17,000人を対象にしたスクリーンタイムの調査では、1日平均6時間をデバイスに費やしている実態が浮き彫りとなっている。

ジョナスと共に描く“ソーシャルのない”世界

本キャンペーンの中心には、ジョナスが出演する2分間の映像が据えられている。映像では、人々がオフラインに移行した世界で取り残されたジョナスが、人気のないソーシャルフィードを前に孤独感を募らせる様子が描かれる。やがて彼は人々が楽しげに集うバーを発見し、そこにはハイネケンのロゴが輝いているという演出がなされている。

“常時接続”なクリエイターとの協働の意義

ハイネケンのグローバル責任者であるナビル・ナセール氏は、「常にオンラインで活動するクリエイターたちと手を組んで、逆に“つながりすぎ”からの解放を訴えることは、ある種の皮肉であるが、そこに意味がある」と述べている。ナセール氏はまた、「多くの人が“つながること”に疲弊しており、ソーシャルメディアから一歩離れることの大切さを伝えたい」とも語っている。

このキャンペーンは、LePub(クリエイティブエージェンシー)、The Romans(PR会社)、Billion Dollar Boy(ソーシャル専業エージェンシー)によって制作された。ニューヨークで開催されたローンチイベントでは、ジョナスと「Dude with Sign」が実際のショーウィンドウをInstagramのリールに見立て、観客の前でポーズを取るという仕掛けが施された。さらに、ジョナスは同イベントで新曲「Heart by Heart」を初披露している。

ブランドとしての一貫した姿勢

ハイネケンは近年、リアルな社交の回復を促すマーケティングに注力しており、本キャンペーンもその流れに連なる。たとえば、AIを搭載したスマートフォンケースを用い、「乾杯」という音声を検出するとスマートフォンを自動的に裏返す仕組みなど、スマホ依存からの離脱を支援する仕組みを展開してきた。(出典:AdAge, Digital Marketing Dive, Heineken他)

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