Boots、新ブランドプラットフォームで人生の「ブルティフル」な瞬間を讃える

英国を代表するヘルス、ビューティー、ウェルネス小売企業であるBootsが、新たなブランドプラットフォーム「Give it Some Boots」を立ち上げた。WPPの統合チームと共同で開発した今回のキャンペーンは、人生のさまざまなステージで人々が経験する身体的・精神的な変化や困難に目を向けながら、そうした場面を支える存在としてのBootsの役割を改めて示すものである。

キャンペーンの中心となるのは60秒のテレビCMだ。「ブルティフル(Bootiful)」とは、人生に訪れる厳しさと美しさが同居した瞬間を表現した言葉である。健康上の問題に直面するときも、特別な夜に向けて身支度をするときも、人生にはさまざまな局面がある。今回のブランドプラットフォームでは、その一つひとつに寄り添い、必要な商品や専門的なサポートを提供できる場所としてBootsを位置づけている。

肌、白髪、けが、閉経、脱毛まで。リアルな人生に寄り添う

60秒の映像には、年齢も置かれている状況も異なる女性たちが登場する。描かれるのは、肌のトラブル、白髪、スポーツによるけが、閉経周辺期に伴う変化、そしてがん治療による脱毛など、日常生活のなかで実際に起こり得る出来事である。
彼女たちは、それぞれが抱える悩みに対応するためにBootsを訪れ、必要な商品やサービスを見つけていく。これによって、Bootsが持つ幅広い商品ラインナップだけでなく、店舗で働くスタッフの専門的な知識やサポート力も伝えている。

なかでも特徴的なのが、「No7 マクミラン・ビューティー・アドバイザー」の登場である。これは、がん治療によって生じる外見上の変化に悩む人々を支援するため、特別なトレーニングを受けたBootsの実店舗スタッフである。単に美容商品を販売するだけではなく、健康上の大きな変化を経験する人にも専門的な支援を提供するという、Bootsのヘルスとビューティーの両面を象徴する存在となっている。
映像の後半では、登場した女性たちがそれぞれ自信を取り戻し、Bootsの店舗前で繰り広げられる躍動的なダンスへと展開する。顧客たちは明るく満ち足りた表情で踊り、人生の困難を乗り越えた先にある前向きな気持ちを表現している。

BGMには、ナンシー・シナトラの代表曲「These Boots Are Made for Walkin’」を新たにアレンジした楽曲を使用した。この演出は、2007年にBootsが展開したクリスマス向けの象徴的なテレビCMも想起させる。同CMはMotherが手掛け、アーニー・K・ドゥーによるアップテンポな楽曲「Here Come the Girls」をフィーチャーしたもので、今回のキャンペーンにもBootsらしいポップで祝祭的なブランド表現が受け継がれている。

広告から参加型コンテンツへ。「Give it Some Boots」を生活者のものに

今回の「Give it Some Boots」は、テレビCMだけで完結するキャンペーンではない。従来型の広告媒体での展開に加え、人生の浮き沈みをリアルなストーリーとして描くクリエイター主導のコンテンツを展開し、ブランドメッセージをより日常的な文脈へ広げていく。

こうしたコンテンツでは、人生に起こるさまざまな出来事を無理に美化するのではなく、困難も含めて受け入れながら、その先にある前向きな瞬間までを描く。「Give it Some Boots」という言葉を単なる広告コピーにとどめず、生活者自身の経験と結びつけることが狙いである。

さらにBootsは、全国の顧客がキャンペーンに参加できる仕掛けとして、英国各地にカラオケブースを設置する。来店者はそこで歌を楽しむだけでなく、自分自身の人生のストーリーを共有することも促される。
商品やサービスを紹介する従来型の小売広告から一歩踏み込み、人生のさまざまな局面をブランドと生活者が一緒に祝う場をつくる。健康上の悩みや身体の変化、日々の美容、そして特別な日の準備までを一つのブランド体験としてつなげることで、Bootsは「何かを買う場所」から、人生の変化に寄り添い、その人らしい前向きな瞬間を支えるブランドへと自らの役割を広げようとしている。(出典:CREATIVE REVIEW、画像:Boots)

関連記事一覧