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KitKat、AIを活用したキャンペーンで「礼儀正しさからの脱却」を提案

カナダ人の礼儀正しさは世界的に知られているが、キットカット・カナダは最新のキャンペーン「Break From Politeness(礼儀正しさからの脱却)」で、この国民性を少し和らげるよう呼びかけている。この取り組みは、ブランドのスローガン「Have a Break」を新たな形で強調するものだ。

同ブランドは「休憩」という約束を文化的に関連性のある形で実現する方法を常に模索してきた。今回の発想の起点となったのは、「礼儀正しく振る舞う際に使う余分な言葉が、AI処理においてより多くのエネルギー消費やCO2排出につながる」という事実である。この洞察をもとに、遊び心がありつつもタイムリーで環境意識を喚起するキャンペーンが生まれた。

クリエイティブの展開と狙い

キャンペーンは40秒の映像広告と、不要なマナー表現をキットカットバーが「検閲」する様子を描いた屋外広告で構成されている。これらは視覚的に強い印象を与えつつ、環境への配慮というメッセージをユーモラスに伝える狙いを持っている。

広告制作を担当したCourageは、「AIに関する議論は技術的で重苦しく、やや威圧的に感じられることが多いが、KitKatはその軽やかさを活かし、遊び心を保ちながら社会的文脈に参加したかった」と説明している。この点で、ブランドとエージェンシーの方向性は完全に一致したという。

制作陣は「過度に説教的にならないこと」を重視した。あくまでチョコレートブランドとしての立場から、テック企業のような堅苦しさではなく、親しみやすさを前面に出すことで、アイデアを自然に受け入れられるものに仕上げた。

ブランドDNAと社会的テーマの融合

今回のキャンペーンは、AIという大きな社会的テーマに無理なく関与しながら、KitKatのブランドDNAである「休憩」と「遊び心」を的確に結びつけた点で評価される。さらに、サステナビリティの視点を取り入れ、人々を笑顔にしつつ環境への意識も喚起するという稀有な成果を実現している。(出典:KitKat, AdAge他)

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