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ピンタレスト、AI活用で「事実上のショッピングアシスタント」に

ピンタレストは、AIを活用したビジュアル検索と商品発見の分野でのリーダーシップ確立を目指しており、この取り組みが事業全体の累積的利益につながっていると、ビル・レディ最高経営責任者(CEO)は述べている。

同社は、AI主導の体験を提供する「カンブリア紀の瞬間」における先導的存在になることを目標に掲げ、検索や関連サービス向けの独自生成検索モデルを発表した。このモデルは、ユーザーの過去の行動履歴を学習し、関連性が高く新鮮なコンテンツを提示することで、ユーザーごとにパーソナライズされた潜在的なピンのセットを生成する。

レディ氏によれば、こうした関連性とパーソナライゼーションの強化は、ビジネス全体での成果に直結しており、年間検索達成率は230ベーシスポイント上昇、ユーザーが求める情報や商品を見つけやすくなっている。

AIによる購買体験の進化

レディ氏は「Pinterestは事実上、AI対応のショッピングアシスタントとなっている」と語る。同社はビジュアル検索を通じて、ユーザーが好みを見つけ、探求し、最終的に購入に至る新しいプロセスを構築してきた。AIによるコンテンツ関連性の向上とパーソナライズの進化により、Pinterestは商業的な発見の拠点としての地位を確立している。

アプリは、人間のショッピングアシスタントのように、ユーザーの嗜好やスタイルに沿った提案を積極的に行う。たとえ対話型AIによる直接購入機能がまだ搭載されていなくても、AIがキュレーションした提案はすでに多くのユーザーに受け入れられている。

同様の動きは他の小売事業者にも広がっており、イーベイは2025年5月に会話型AIショッピングエージェントを導入、アマゾンも4月から「Buy for Me」のテストを開始し、アプリ内で第三者サイトの商品購入を可能にしている。

成長指標とユーザー層の広がり

PinterestのAI投資は業績にも表れている。2025年第2四半期の売上高は前年同期比17%増の9億9800万ドル、月間アクティブユーザー数は11%増の5億7800万人となった。ユーザーからの支持も広告主からの評価もかつてないほど高まっているとレディ氏は強調する。

AI活用のビジュアル検索は、月間アクティブユーザーの半数以上を占めるZ世代に特に響いているが、成長はあらゆる世代と性別にわたって見られる。特に、言葉では表現しにくいが見ればわかるようなアイテム探しにおいて、純粋に視覚的な検索体験が求められており、このニーズがPinterestの差別化要因となっている。(出典:Pinterest, Technology Dive他)

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