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アップルの旅行アップグレード:新しいデジタルパスポートとライブ翻訳機能の導入

アップルは、2025年6月2日に開催されたWorldwide Developers Conference(WWDC)で、旅行体験を革新する新しい機能を発表した。これには、デジタルパスポートと通話やテキストのライブ翻訳が含まれており、旅行者にとっての利便性を大幅に向上させることを目指している。

デジタルパスポート:iPhoneでの新しい旅行体験

アップルは、デジタルパスポート機能をiPhoneのデジタルウォレットに搭載し、2025年秋に提供を開始することを発表した。このデジタルIDは物理的なパスポートの代わりにはならないが、国内旅行でTSA(運輸保安庁)チェックポイントやアプリ、年齢確認が必要な場所で使用可能であり、便利な選択肢を提供する。すでに、アメリカの9つの州とプエルトリコでID保存が可能となっており、今後さらに多くのアップグレードが予定されている。

ライブ翻訳機能:異なる言語をリアルタイムで翻訳

アップルは、通話やメッセージアプリにライブ翻訳機能を統合することを発表した。これにより、iPhone、iPad、iMac、Apple Watchなど、すべてのデバイスから異なる言語間でのリアルタイム翻訳が可能になる。例えば、電話通話中にAIが異なる言語を話す2人の会話をリアルタイムで翻訳し、FaceTimeでは、異なる言語を話す相手との会話に自動的に翻訳されたキャプションが表示される。また、メッセージアプリでは、自動翻訳されたテキストが送受信される。

 

Appleのアプリやデバイス間での統合

iMacでは、新しい電話アプリがライブ翻訳機能を提供し、同じ機能を搭載した新しい電話アプリがiPhoneでも利用できるようになる。さらに、Appleの新しいデジタル体験を強化するため、すでにアプリ全体でリアルタイムの情報共有が進んでおり、旅行者がフライト情報やホテルの詳細を確認する際にも、AIがそのコンテキストを把握してサポートする予定だ。

その他の旅行関連アップデート

アップルは、その他の旅行関連機能にもアップグレードを加えている。例えば、地図アプリでは、レストランやショップなどの訪問先を記録し、後で確認・共有できるようになる。また、スクリーンショットを撮ると、自動的にカレンダーに追加される機能も搭載され、旅行の計画がさらにスムーズになる。さらに、グループ旅行計画を支援するために、メッセージアプリでグループチャット内で投票を作成したり、Apple Cashを使ってグループ内でお金をやり取りしたりできるようになる。

SiriとAIの連携:コンテキストに基づくアシスタント機能

アップルは、AIを活用したSiriの新機能も発表した。アップグレードされたSiriは、旅行に関するコンテキストを把握し、ユーザーの予定に合わせた提案を行うことができるようになる。例えば、夕食の計画を立てたり、フライト情報をリアルタイムで共有したりすることができる。このように、Apple Intelligenceと連携することで、Siriの機能がさらに進化し、より直感的で便利なサポートを提供することが期待されている。

Apple Vision Pro:新たなデジタル体験の提供

また、Appleは新しいヘッドセット「Vision Pro」を発表し、リアルな3D写真とビデオを体験できる新しい方法を提供する。このデバイスは、ユーザーに新たなデジタル旅行体験を提供し、木星の衛星へのデジタルトラベルを可能にするなど、未来的な体験を提供する予定だ。

アップルの新しい旅行関連機能は、デジタルパスポートの導入やライブ翻訳機能を通じて、旅行者の体験を一層便利にすることを目指している。これらの機能は、旅行中のコミュニケーションを円滑にし、旅の計画をスムーズに進めるための強力なツールとなるだろう。さらに、AIとデジタル技術を活用した新しい体験が加わることで、Appleは旅行業界におけるリーダーシップをさらに強化することが期待される。(出典:Apple, Skift)

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