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エクスペリエンシャル・マーケティングへの支出、パンデミック前水準を超える

エクスペリエンシャル・マーケティングへの世界的な投資額は、2024年には前年比10.5%増加し、1,283億5,000万ドルに達する見込みである。

主なポイント
  • 世界のエクスペリエンシャル・マーケティング支出は2024年に初めてパンデミック前の水準を上回り、1,280億ドルに達すると予測されている。
  • 今年の10.5%増加という予測は、2023年の9.7%増を超える勢いである。B2BおよびB2Cの両分野で強力な投資が見られ、2019年の支出額1,218億7,000万ドルを超える成長が期待されている。
  • B2C分野では、2024年のエクスペリエンシャル・マーケティング支出が2023年比10.3%増の903億2,000万ドルに達する見通し。B2B分野でも11.1%増の380億3,000万ドルが予想されている。
エクスペリエンシャル・マーケティングの回復

PQ Mediaの「グローバルB2CおよびB2Bエクスペリエンシャルマーケティング予測2024-2028」によると、数年間の低迷期を経て、エクスペリエンシャル・マーケティングはパンデミックからの回復を遂げ、B2CとB2Bの両方で主要なマーケティング手法としての地位を確立している。特に米国市場では、2023年の支出が528億ドルに達し、世界全体の45.5%を占めるほど重要な役割を果たしている。

PQ MediaのCEOであるパトリック・クイン氏は、「体験型マーケティングが重要な役割を担うようになった理由は、より優れた評価指標と顧客との関わりが得られるからだ」と述べている。

対面イベントの復活と成長

パンデミックにより、対面式のイベントやプロモーションが一時停止し、B2BおよびB2Cのマーケティング担当者にとって消費者との接点は難しい状況となった。多くの企業はメタバースやオンラインでのプロモーションに移行したが、スポーツやライブイベント、カンファレンスなど従来のチャネルは使用が制限された。しかし、近年はこれらのイベントが復活し、特にB2C分野での支出が回復している。

2023年にはライブイベントがB2C分野で最も成長を見せ、支出は9.6%増加。特にスポーツライブイベントは大きな人気を誇り、B2C体験型マーケティング市場の67.1%を占めている。2024年のパリ・オリンピックに向けて、マーケターはライブイベントを軸にした消費者との接点を重要視している。

B2CとB2Bの今後の展望

B2Cマーケターは今後、音楽フェスティバルなどの対面型イベントにさらに重点を置くことが予想されている。スミノフ・アイスなどのアルコールブランドはすでにフェスティバルシーズンを活用し、消費者とよりパーソナルなレベルでつながりを深めている。

一方、B2Bマーケティング担当者にとっては、カンファレンスや業界イベントが引き続き重要な役割を果たしており、特にAIツールのデモンストレーションなどが求められている。この傾向は、展示スペースのレンタル費用が2023年に11.8%増加し、2,093万ドルに達することでも裏付けられている。また、展示ブースのレンタル料や入場料も増加しており、B2B分野におけるイベントの重要性が高まっていることがうかがえる。(出典:PQ Media)

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