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世界のOOH支出は2025年に498億ドルに達すると予測、アジア太平洋地域が牽引

世界の屋外広告(OOH)市場は2024年に4,620億ドル(約67兆円)へと拡大し、世界広告費の4.8%を占めた。前年比10%増という力強い伸びであり、これまでで最も好調な一年となった。World Out of Home Organization(WOO)の「Global Expenditure Report」は、GDPの95%と人口の79%をカバーする85地域のデータを集計し、この数字を導き出している。報告書は2025年に支出が4,980億ドルへ伸びると見込み、屋外広告が依然としてグローバルメディアの主要プレイヤーであり続けることを示した。

地域別動向

世界市場を牽引するのはアジア太平洋地域で、2,280億ドルと世界支出の49%を占める。北米は97億ドルで22%、欧州95億ドル、ラテンアメリカ27億ドル、アフリカ14億ドルが続く。アフリカは把握の難しさから過小計上の可能性が指摘されているものの、各地域とも前年を上回る増収を示し、OOHが依然堅調な広告媒体であることが裏づけられた。

デジタルOOHの拡大

2024年のデジタルOOH(DOOH)支出は1,790億ドルに達し、OOH全体の39%を占めた。地域別のDOOH比率はアジア太平洋が41.6%、欧州が40.8%で世界平均を上回り、北米34.4%、中南米31.1%、アフリカ24.4%が続く。オーストラリアではOOH収入の74%がデジタル由来で、英国66%、中国46%、ブラジル46%、韓国44%と高い割合を示し、インフラ投資が成長をさらに加速させている。

プログラマティックDOOHの進展

プログラマティック取引によるDOOH支出は17億ドルに達し、DOOH全体の9.4%を占めるまでに成長した。データ取得方法のばらつきにより実際はさらに大きい可能性があるが、WOOは2025年にプログラマティック比率が10.9%へ拡大し、22億ドル規模になると予測している。効率的な購入・配信プロセスが普及すれば、広告主がDOOHをメディアミックスに組み込むハードルは一段と下がるだろう。

今後の見通し

WOOは「インターネットが支配的なメディア環境でも、OOHはまだ成長を続け、他のレガシーメディアに対してもシェアを拡大している」と総括する。デジタル化とプログラマティック化が後押しする形で、2025年にはOOH支出が4,980億ドルへ達し、メディアポートフォリオにおける存在感はいっそう高まる見通しである。(出典:WOO、Branding in Asia)

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