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グーグル、AIを活用したフライト検索ツールを発表 ― 規制圧力と競争激化の中で

グーグルは木曜日、旅行者が割安な航空券を見つけやすくするため、AIを搭載した新しい検索機能「Flight Deals」を公開した。この機能はGoogle Flights内で利用可能であり、ユーザーが自然言語で希望を入力すると、AIが条件に合致する便を提示する仕組みだ。

たとえば「この冬、美味しい食事が楽しめる都市への1週間の旅、直行便のみ」や「新雪のスキーリゾートで10日間」といった検索にも対応できるという。

機能の特徴と仕組み

グーグルによれば、この新機能はGemini 2.5をベースにしたカスタムAIを使用し、航空会社や旅行代理店のリアルタイムデータを取り込みながら価格を提示する。検索結果は節約率の高い順に並び、割引率が同じ場合は価格の安い順に表示される。節約バッジがない場合は最低価格順になる。同社は「フライト価格は常に変動するため、表示順位や利用可能性も変わる可能性がある」と説明している。

欧州委員会を含む規制当局は、グーグルが自社の検索サービスを優遇し競争を阻害している可能性について調査を進めている。EUのデジタル市場法に基づく取り締まりの対象となっており、グーグルは検索結果に価格比較ボックスを追加するなどの是正策を提示する見込みだ。

市場競争とグーグルの戦略

Flight Dealsはまず米国、カナダ、インドでベータ版として提供され、今後の改善のため利用者からのフィードバックを集める。利用履歴はGoogleの「MyActivity」から管理・削除が可能であり、検索履歴と同様に扱われる。

この取り組みは、OpenAIやAnthropic、PerplexityなどのAI企業が旅行検索に進出する中で、グーグルが自社サービスに生成AIを統合する一環である。すでにBooking.com、Expedia、インドのMakeMyTripなどが独自のAI機能を導入しているが、グーグルの規模と影響力を考えれば、競合他社にとって大きな脅威となりうる。

従来のGoogle Flightsのインターフェースは存続し、2011年に導入されたオリジナルの検索ツールも更新される。米国とカナダの国内旅行では、基本エコノミー運賃を除外できるオプションが新たに追加される予定である。(出典:Tech Crunch, Google他)

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