• ニュース
  • HOME
  • ニュース
  • 米国オンライン高級アパレル市場、サーキュラーファッションが27%を占める

米国オンライン高級アパレル市場、サーキュラーファッションが27%を占める

米国における高級アパレル市場では、サステナビリティ志向が一段と高まりを見せている。Mastercardの最新調査によれば、2024年におけるオンライン高級アパレル消費の27.4%がユーズドの衣類によるものであった。今後もこの傾向は拡大を続けると予測されている。

サーキュラーファッションの市場拡大

ホワイトペーパー「Circular fashion is sustainably on trend」は、2019年から2025年第1四半期にかけてのクレジットカード支出追跡データを基に作成されている。報告によれば、パンデミック前の2019年に26.7%であった高級中古品の市場シェアは、2020年に一時22.8%まで低下したものの、その後回復基調にあり、2024年には3ポイント近く上昇している。

Mastercard Economics Instituteは、2025年末には米国オンラインアパレル市場における高級中古品のシェアが28.8%に達するとの見通しを示している。この動きは、高級ブランド市場における成長鈍化や価格高騰と並行して進行しており、価値重視型の消費者が再販市場やサーキュラー型小売店へと流れている状況を反映している。

大衆市場における動向と地域差

一方、大衆向けサーキュラーファッションも拡大を続けており、成長ペースはラグジュアリー分野を上回っている。特にロサンゼルスとラスベガスでは、サーキュラーファッションが衣料品支出全体の約7%を占め、オレゴン州ポートランドでは、デジタル売上の20%以上を占めるなど、地域ごとの動きも顕著である。

Mastercardは、MytheresaやFarfetchなどの再販プラットフォームが一般化したことにより、環境配慮型かつコスト重視の消費者が増加している点を、サーキュラーファッション市場拡大の重要な要因として指摘している。

季節的な支出傾向

さらに、過去6年間にわたる市場動向分析によると、中古アパレル分野では「春のクローゼットリフレッシュ」が顕著なトレンドとなっている。3月は年間アパレル支出の9.2%を占め、大衆市場だけでなく高級品市場においても同様に支出が増加している。高級アパレルにおける3月の再販支出比率は8.2%に達しており、夏季や春先の月を上回る勢いである。

なお、年末ホリデーシーズンは引き続き高級品市場において最大の支出時期であり、ブランド・プラットフォーム双方にとって重要な販売機会となっている。(出典:Luxury Dailr, Master Card:画像含む)

最近のお知らせお知らせ一覧