US：グーグルの検索事業は米競争法に違反、連邦判事が画期的な訴訟判決

オンライン検索最大のプレーヤーに鉄槌が下る。グーグルの検索事業が米競争法に違反しているとの判決が下された。

8/5月曜日、連邦判事は、グーグルのオンライン検索における支配力が米国独占禁止法に違反していると判断した。これは、2020年に米司法省（DOJ）と一部の州が提起した訴訟の結果である。この決定は、アメリカ人のオンライン情報へのアクセス方法を変え、検索におけるグーグルの支配に挑戦する可能性がある。

コロンビア特別区連邦地方裁判所での判決によれば、グーグルはスマートフォンやウェブブラウザのデフォルト検索プロバイダーとしての地位を確保するために、巨額の独占契約を利用し、マイクロソフトのBingやDuckDuckGoなどの競争を抑圧していた。特に、2021年にはこの地位を維持するために263億ドルを支払ったとされる。グーグル側の証人によれば、グーグルはSafariからの検索広告収入の36％をiPhoneメーカーと共有しているという。

アミット・メータ米連邦地裁判事は、グーグルの行為は反競争的であり、米国の反トラスト法であるシャーマン法第2条に違反していると結論づけた。「証人の証言と証拠を慎重に検討した結果、グーグルは独占企業であり、その地位を維持するために独占的行為を行ってきたと判断した」と述べた。

この裁判は昨年10週間に及び、米政府は、グーグルがアップルやサムスンなどの競合他社を事実上排除する契約によってその優位性を維持していると主張した。マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、グーグルの支配力が寡占的な環境をもたらしており、急成長中のAI分野にも影響を及ぼす可能性があると警告した。

また、司法省は検索広告におけるグーグルの優位性も問題視し、グーグルが広告価格を不当に引き上げ、その市場支配力を悪用したと主張した。グーグルはその成功がサービスの優れた品質によるものであり、ビジネス慣行に問題はないと反論した。

この決定は、司法省が反トラスト法違反で米国のハイテク企業に対して勝訴したのは20年以上ぶりのことである。

(出典：AdAge, NYTimes他）