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レゴ、ブロックの進化に「スマートプレイ」を組み込む画面に依存しない新しいデジタル拡張のかたち

2026年1月に開催されたCESにおいて、レゴグループは自社の中核的な遊びの仕組みに関する大きな転換点となる新プラットフォーム「レゴ・スマートプレイ」を発表した。
これは、数十年にわたり維持されてきたレゴの物理的プレイシステムに対する、最も重要な変更の一つと位置づけられている。
レゴ・スマートプレイは、センサー、音、光といった要素を組み合わせることで、実際に組み立てたレゴ作品にリアルタイムの反応をもたらす仕組みである。特徴的なのは、スマートフォンやタブレット、アプリ、スクリーンを一切必要としない点だ。デジタル技術を用いながらも、遊びの中心はあくまで物理的なブロックに置かれている。

スマートブリックがもたらす新たな体験

この新技術は、2026年3月1日に発売予定のスター・ウォーズ関連セットを皮切りに実装される。
たとえば、Xウイングを組み立てるとエンジン音が鳴り、ミニフィギュアがライトセーバーを構えると効果音が発生する。さらに、パルパティーン皇帝のミニフィギュアを特定の動作に合わせて配置すると、象徴的な音楽が流れるといった演出も組み込まれている。
これらの反応を制御する中核となるのが、新たに開発された「レゴ・スマートブリック」である。外見は従来のレゴブロックと大きく変わらないが、内部にはカスタム設計されたチップが内蔵されており、他のパーツや動きに応じて反応を生み出す。
レゴは、この仕組みを「画面に従属する遊び」への対抗として明確に位置づけている。スマートフォンやタブレットが子どもの遊び時間を占有する状況に対し、あくまで手を動かし、空間的に構築する体験を中心に据えたまま、テクノロジーを補助的に用いるという思想である。

レゴの哲学とライセンス戦略の交差点

90年以上にわたり、レゴグループは子どもたちの想像力と創造性を刺激する遊びを提供してきた。
チーフ・プロダクト・アンド・マーケティング・オフィサーのジュリア・ゴールディンは、発表の場で次のように述べている。世界が変化し続ける中で、レゴもまた、新しい世代の遊びのニーズに応えるために進化を続けてきた。レゴ・スマートプレイは、その次なる章にあたるという位置づけだ。
今回のローンチにおいて重要な役割を果たしているのが、スター・ウォーズという強力なライセンスIPである。CESのステージには、レゴ幹部に加え、ウォルト・ディズニー・カンパニーおよびルーカスフィルムの関係者も登壇し、ライセンスによるストーリーテリングが今回の技術導入において中核的な意味を持つことが強調された。
マーケティングの観点から見ると、この動きは、レゴが長年にわたり高い評価を受け続けてきた理由――創造性への信頼、子どもの発達に対する深い理解、そして明確な企業目的――を、最新技術とどのように融合させていくかを示す事例でもある。

懸念の声と、問われるバランス感覚

一方で、すべての関係者がこの進化を歓迎しているわけではない。
児童擁護団体フェアプレイは、スマートブリックを「不要なもの」と断じる声明を発表し、レゴが子どもの手による自由な遊びを、いわゆるスマートデバイス由来の微細な制御に委ねてしまう危険性を指摘している。
同団体のエグゼクティブディレクターであるジョシュ・ゴリンは、「最高のおもちゃは90%が子どもで、10%がおもちゃだ」と述べ、スマート機能が想像力や感情の発達、オープンエンドな創造性を損なう可能性があると警鐘を鳴らした。さらに、AIを活用した玩具をめぐる、より広範で議論の分かれる潮流の中にレゴが組み込まれていくことへの懸念も示している。
これに対しレゴは、CESでのプレゼンテーションや製品資料において、スマートプレイを「指示する技術」ではなく、「反応する技術」として位置づけている。目的は、自由な組み立て遊びを置き換えることではなく、それを拡張し、豊かにすることだという立場である。
最終的に、この新たな「システム・イン・プレイ」がどこまで受け入れられるかは、親や教育関係者、そして子ども自身の評価に委ねられることになるだろう。レゴにとってスマートプレイは、革新と慎重さの均衡が改めて問われる試金石となりそうだ。(出典、画像:MarketingDaily)

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