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ヨーロッパが猛暑に見舞われ、パリのエッフェル塔が閉鎖

ヨーロッパ各地が記録的な猛暑に見舞われている。バルセロナでは観測開始以来最も暑い6月となり、パリではエッフェル塔最上部が閉鎖され、フランス国内の学校数百校が休校措置を取った。南欧を中心に摂氏40度超の高温が続き、ベルギーやオランダでも異例の暑さが予測されている。欧州中期予報センターのサマンサ・バージェス氏は、6月とは思えぬ高温が「数百万人を深刻な熱ストレス下に置いている」と指摘し、今月が史上5指に入る暑さになる可能性を示唆した。

バルセロナのファブラ天文台によれば、6月の平均気温は26度に達し、1914年の記録開始以来最高を更新した。月曜日には37.8度を記録し、同市が通常、スペイン最悪の暑さを免れることの多い地理的条件を考慮しても異例である。気象当局は、周辺海域の表面水温が平年より5~6度高い41~42.8度に達しているため、夜間の気温が下がりにくいと説明した。6月の全国平均気温は23.6度で2017年の記録を上回り、国内ではじめて6月が7・8月の平均気温を超えた。スペイン南部ウエルバ県では週末に46度が観測され、6月としての国内最高を更新した。

フランスでは気象庁が複数県に最高レベルの赤色警報を発令し、特にパリ首都圏は大きな打撃を受けた。約1300校が部分・全面休校となり、エッフェル塔最上部は7月3日まで閉鎖された。運営会社は「すべての来訪者の快適と安全を確保するため」と説明する。通常年中無休で開業する塔が気象以外の理由で閉鎖されたのは、2024年2月のストライキ以来で、コロナ禍における約3カ月の閉鎖を除けば極めて異例だ。

英国でも平均気温16.9度を記録し6月の最高を更新。ウィンブルドン選手権初日には32.9度を観測し、大会史上最も暑い開幕日となった。イタリアでは27主要都市中17都市が猛暑警報下にあり、北部では集中豪雨による土砂被害も発生した。ボローニャ近郊では舗装工事中の男性が倒れ死亡し、熱中症の疑いで検視が行われている。

オランダでは住民が消防隊とともに水鉄砲で涼を取り、ポルトガルではリスボン近郊モラで46.6度が観測され、6月としての国内最高を更新した。トルコでは山火事が連日発生し、約5万人が避難。チェコでもプラハを含む広範囲で37度に達する見込みで、プラハ動物園はホッキョクグマ向けに1日最大10トンの氷を配布し対策を講じている。

この異常な高温は気候変動との関連が指摘され、欧州各国は健康被害への警戒を強めるとともに、熱波と関連する山火事対策に追われている。(出典:CBS News他)

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