• ニュース
  • HOME
  • ニュース
  • JP:星野リゾート、新ブランド「LUCY」で登山観光市場に本格参入

JP:星野リゾート、新ブランド「LUCY」で登山観光市場に本格参入

星野リゾートは2025年秋、登山客を主なターゲットとした新ブランドホテル「LUCY(ルーシー)」を立ち上げると発表した。同社にとっては、2019年に開始した若者向けホテル「BEB」以来、約6年ぶりとなる新ブランドである。

このたび開業する第1号施設「LUCY 尾瀬鳩待」は、群馬県片品村の尾瀬国立公園入口に位置し、2025年9月1日の開業を予定している。星野リゾートは今後も立山など他の山岳観光地への展開を見据えている。

新ホテルは全25室で構成され、そのうち約半数を相部屋型の「ドミトリー」、残りを2〜4名用の個室タイプとする。ドミトリーには壁を設けて一定のプライバシーを確保し、通信環境の整備や館内にコンビニエンスストアを設けるなど、従来の「山小屋」に見られる雑多なイメージからの脱却を図る。料金はドミトリーで1泊1万3200円、ツインルームで2万3100円(いずれも税・サービス料込み)からと設定されている。

 

同ブランド名「LUCY」は、19世紀に日本を旅した英国人女性探検家イザベラ・ルーシー・バードの名に由来し、自然と探求心を象徴する存在として名付けられた。

星野佳路代表はオンライン記者会見で、「山を観光拠点と見立て、現代の旅行者に合う新しいかたちの宿泊体験を提案していきたい」と述べ、同ブランドを通じて山岳地の観光を再定義する姿勢を示した。

環境省の統計によれば、2023年に国立公園内で宿泊した人数は延べ3200万人に達し、コロナ禍前の2019年水準の約9割まで回復している。政府も現在、インバウンドの地方分散を推進しており、星野リゾートとしても都市圏に集中する外国人観光客の分散化を後押しするものと位置づけている。

星野代表は「自然観光を強化することで、オーバーツーリズムの抑制や地方経済の活性化につながる」と語り、新ブランドが観光産業の持続的成長に資することへの期待を示した。(出典:星野リゾート、日経新聞、PR TIMES他)

 

最近のお知らせお知らせ一覧