Global：Metaは全リニアTV支出を上回る勢い

Facebook、Instagram、Whatsappを運営するMetaへの広告収入は、現在の軌道に基づけば、わずか数年で、世界のリニアテレビ業界全体を上回る可能性がある。新しいグローバル広告動向レポートの調査結果は、ソーシャルメディアが世界最大の広告チャネルになるにつれ、世界の広告に変化が生じることを示している。

なぜソーシャルの優位性が重要なのか
・世界のソーシャル支出は、2024年には前年比14.3％増の2,473億ドルに達し、検索広告を上回る。これにより、ソーシャルは、支出額で最大の広告チャネルに成長する可能性がある。
・しかし、それは新たな巨人同士の争いだ。おそらく、より重大な変化は、現在の軌道では、メタへの広告費だけで世界の リニアテレビ業界全体を上回る収入を得ることになるということだ。
・それは、オールドメディアからニューメディアへの交代を意味するだけでなく、世界的な広告の成長から利益を得ている複数の企業から、世界的なハイテクプレーヤーが支配する統合市場へと、守備範囲の変更を告げる瞬間でもある。

この背後にあるもの
フェイスブックとインスタグラムはともに2024年第1四半期に前年同期比20％以上の成長を遂げ、メタは今年の広告収入が1556億ドルに達すると予測されている。
クリエイティブやメディアプランニングを自動化するメタ社のAdvantage+のようなツールは、広告主からの人気が高まっている。Metaは2023年第4四半期に広告の負荷を19.1%まで増加させ、ほとんどのリールセッションで7つ以上の広告が表示されるようになったと報告されている。

その他の市場
2024年におけるTikTokの前年比成長率は+18.3%で、検索やショッピングの新しい広告フォーマットの導入にもかかわらず、昨年記録した87.8%から大幅に減速している。
ピンタレストは2024年に広告収入が前年比17.3％増加し、スナップチャットは13.7％増加すると予測されている。Xの2024年の広告収入は、世界で6.4％、米国で5.1％減少すると予測されているが、これは安定しつつあるようだ。
ソーシャルメディアの成功の多くは、メタの目覚ましいルネッサンスによってもたらされた。しかし、TikTokの台頭や、SnapchatとPinterestの2桁の広告収入増への回帰からも、予算におけるソーシャルの牙城を見ることができる。
しかし、この優位性には、ソーシャル環境における広告負荷の上昇や、AIがメディアプランニングに与える影響といった課題も伴う。（出典：WARC2024/05/02記事より）