
MINISO、NRFの「米国で最も急成長する小売企業」ランキングで首位
ライフスタイルブランドのMINISOが、全米小売業協会(NRF)が発表した「2026年 Hot 25 Retailers」で1位に選出された。同ランキングは、米国市場において特に高い成長を遂げた小売企業を対象とするもので、2024年から2025年にかけての国内売上高の伸び率を基準に順位を決定している。
NRFが公表し、Kantarが集計を担当する「Hot 25 Retailers」は、米国で事業を展開する小売企業のうち、前年比の国内売上高成長率が高かった企業をランキング化したものである。MINISOは2025年に米国で52.6%の成長率を記録し、25社の頂点に立った。
同社の米国事業は店舗網の拡大と既存店の成長の双方によって伸長している。2025年末時点で全米に351店舗を展開しており、主要な大都市圏の多くをカバーしている。そのうち76店舗は2025年中に新設された店舗である。
新規店では過去最高水準の日次売上高を記録した店舗もあり、既存店についても来店客数の増加と1回当たりの平均購入額の上昇が成長を支えた。新規出店だけに依存するのではなく、既存店舗でも顧客基盤と購買単価を伸ばしている点が特徴である。
会員制度も拡大している。2025年の米国における会員数は前年から150%以上増加し、会員による売上高が全体の半分を超えた。会員売上高が50%を上回ったのは今回が初めてであり、米国事業における顧客ロイヤルティの強まりを示す結果となった。
2026年「Hot 25」を構成する企業
2026年のランキングは以下の通りである。
- MINISO
- Dick’s Sporting Goods
- ダイソー産業
- プライマーク
- ファイブ・ビロウ
- ファーストリテイリング
- オリーズ・バーゲン・アウトレット
- スプラウツ
- CVS
- 無印良品
- AT&Tワイヤレス
- ベライゾン・ワイヤレス
- ケイシーズ・ジェネラル・ストア
- ウルタ・ビューティー
- 99ランチ
- JDスポーツ
- バーリントン
- コストコ
- RH
- クイックトリップ
- アバクロンビー&フィッチ
- ハーバー・フレイト・ツールズ
- J.クルー
- ワワ
- ロス
今回のランキングでは、MINISOに続いてDick’s Sporting Goods、ダイソー産業、プライマーク、ファイブ・ビロウが上位に入った。さらに、ファーストリテイリング、無印良品、など、米国市場で存在感を高める日本企業もランクインしている。

IPを軸にした体験型店舗を米国で拡大
MINISOの成長を支えている重要な要素の一つが、キャラクターやコンテンツなどのIPを活用した商品開発と店舗体験である。
同社はディズニー、サンリオ、ちいかわなど180以上のIPとのコラボレーションを展開している。一方で、外部IPだけに依存するのではなく、「YOYO」「DUNDUN」「PENPEN」といった自社IPの育成にも取り組んでいる。
2026年初頭には、ニューヨークで「YOYO」の特別展示を開催し、米国市場への本格的な導入を進めた。同社によれば、この展示は米国で実施したものとして過去最大規模だったという。商品の販売だけでなく、IPを中心としたイベントや空間演出を組み合わせることで、ブランドとの接触そのものを体験化している。
大型店舗の展開も進んでいる。MINISOは米国で「MINISO LAND」や「MINISO FRIENDS」といった新しい店舗フォーマットを展開しており、2026年下半期にはコロンバスに米国初となるMINISO LANDを、ニュージャージー州には同国初のMINISO FRIENDS店舗を開設する計画である。
こうした店舗は、単なる雑貨販売店ではなく、キャラクターやIPを軸に商品、空間、イベント、コミュニティを組み合わせる体験型リテールとして位置付けられている。
MINISOは米国を引き続き世界でも特に重要な戦略市場、成長市場の一つと位置付けている。今後も同国への投資を継続し、店舗ネットワークの拡大とIPを活用した体験型小売の強化を進める方針である。
「Hot 25 Retailers」での首位獲得は、MINISOが米国で単に店舗数を増やしているだけでなく、IP、商品、コミュニティ、リアルな店舗体験を組み合わせた独自の小売モデルによって成長していることを示す結果ともいえる。(出典:branding in asia、画像:MINISO)
















