LVMH、新たなエンターテインメントプラットフォーム「22 Montaigne Entertainment」を設立
フランスのラグジュアリーコングロマリットLVMHは、新たな事業として「22 Montaigne Entertainment」を立ち上げた。このプラットフォームは、同グループ傘下の75を超えるメゾンのマーケティング活動を、オーディオ、テレビ、映画といったエンターテインメントのフォーマットへと展開するものだ。
このプロジェクトは、米国の戦略的ビジネスコンサルタント企業「スーパーコネクター・スタジオ」との提携により実現した。LVMH北米の会長兼CEOであるアニッシュ・メルワニ氏は、声明の中で次のように述べている。「22モンテーニュ・エンターテインメントの設立により、私たちはエンターテインメントを通じてメゾンと観客を繋ぐ新たな手法を確立しました。各メゾンを文化の創造者と位置づけ、その独自の物語をさらに広げることができます。」
エンターテインメント業界との連携強化
LVMHは、この新しいプラットフォームを通じて、トッププロデューサー、クリエイター、ディストリビューターと連携し、プロジェクトの共同開発、共同制作、共同出資を行う計画だ。これにより、プレミアムな作品を通じて、各メゾンがブランド価値をより深く消費者に伝えることを目指している。
「スーパーコネクター・スタジオ」は、このプラットフォームの独占的な代表を務め、LVMHのメゾンと外部パートナーを繋ぐ窓口として機能する。同スタジオの共同設立者であるジェー・グッドマン氏とジョン・カプラン氏は、以下のように述べている。「LVMHがエンターテインメントを通じて文化的影響力を広げようとするビジョンに感銘を受けました。私たちはこの使命を共有し、優れたストーリーテリングを通じて、世界中の観客とその魅力を分かち合いたいと考えています。」
ラグジュアリーブランドとハリウッドの深い関係
LVMHのメゾンは、これまでもハリウッドと深い関係を築いてきた。例えば、ディオールなどのブランドは、映画やテレビといったフォーマットで存在感を発揮し、デザインやブランドストーリーを世界中の観客に届けている。
22モンテーニュ・エンターテインメントの発足により、LVMHはグローバルなパートナーを積極的に募り、制作会社、タレントエージェンシー、アーティストマネジメント会社、配給会社、スタジオなどとの連携を図る。
ラグジュアリーとエンターテインメントの未来
近年、ラグジュアリー業界は映画やオーディオといった新しいフォーマットへの進出を加速させている。大スクリーンやストリーミングプラットフォームが、ラグジュアリーブランドの物語を伝える主要な広告チャネルとして注目される中、22モンテーニュ・エンターテインメントは、ブランドの価値を強化する革新的な試みとして期待されている。 (出典:Luxury Daily)