
デヴィッド・ドローガ、アクセンチュア・ソングのCEOを退任へ
アクセンチュア・ソングのCEOであるデヴィッド・ドローガが退任し、新たにアクセンチュアの副会長に就任することが発表された。ドローガは、オーストラリアで最も有名なクリエイターの一人であり、自身が創設したクリエイティブエージェンシーDroga5が2019年にコンサルティング会社に売却された後、アクセンチュアに加わった。2021年にはアクセンチュア・ソングのCEO兼クリエイティブ会長に就任し、同社を率いてきた。
現在、ドローガはアクセンチュア・ソングの米州責任者であるン・ディディ・オテに日々の業務の指揮を委ねることとなり、アクセンチュアの副会長として、ソングを含む事業全体を監督することになる。オテは、長年にわたり、企業のデジタル変革や消費者成長戦略をリードしてきた実績を持ち、アクセンチュアのグローバル経営委員会(GMC)にも参加する。
ドローガは、アクセンチュア・ソングでのこれまでの実績について、「多くのミッションと文化に関わることができたことを光栄に思っている」とし、今後は新たな役割を通じて、さらに多くの貢献を果たすことを楽しみにしていると述べた。
アクセンチュア・ソングの成長と革新
ドローガがアクセンチュア・ソングのCEOとして務めた4年間、同社は急速に成長を遂げた。彼は、40以上の買収やグループの統合を進め、クリエイティビティ、テクノロジー、デザイン、AI、戦略、データを統一した新しいオペレーティングモデルを構築した。この結果、ソングはテクノロジーを駆使した世界最大のクリエイティブ企業となり、昨年の売上高は125億米ドルから190億米ドルに成長した。
ドローガが指揮した期間中、ソングは数多くの受賞歴を持つキャンペーンを手掛け、カンヌライオンズ・フェスティバルでのグランプリ受賞やI-COMデータ・クリエイティビティ・アワード、レッドドット・デザイン・アワード、ウェッビー賞、エミー賞など、多数の賞を獲得した。また、彼のリーダーシップのもと、ニューヨーク・タイムズ、アンダーアーマー、ゲーム・オブ・スローンズ、ユニセフ、アマゾン、プーマなど、世界中の企業とのコラボレーションを実現した。
新たな役割とビジョン
ドローガは自身のキャリアを振り返り、これまで支えてくれた人々やクライアントに感謝の意を表した。「自分を信じてくれた人々や共に働いてきた才能、クライアントの皆様、そして仲間たちすべてが私の一部であり、これからも新たな方法で貢献できることを楽しみにしている」と述べた。
アクセンチュアにおける新たな役割で、ドローガは自身の影響力を活かし、企業の成長をさらに加速させることが期待される。彼が築いてきた革新性とクリエイティビティの遺産は、アクセンチュア・ソングのみならず、全社的な取り組みとして引き継がれることとなる。
Droga5の未来と新たなリーダーシップ
ドローガの後任として、オーストラリア出身のニック・ローが新たにソング・クリエイティブ戦略&エクスペリエンスリードに就任することが発表された。ローは、Droga5のグローバルCEOとしての経験を積んでおり、そのリーダーシップが今後のソングの成長をさらに加速させると見られている。
今後の展望
ドローガがアクセンチュア・ソングを退任したことで、同社は新たなリーダーシップの下でさらなる革新を目指すこととなる。彼の指導のもと、ソングはテクノロジーとクリエイティビティを融合させ、数多くの企業とのコラボレーションを実現してきた。今後は、ドローガの新しい役割がどのようにアクセンチュア全体に影響を与えるのかが注目される。