US:WNBA(女子プロバスケットボール)、米国で最も急成長するブランド首位に
(写真:WNBA)新たな調査で、WNBA(女子プロバスケットボールリーグ)が、米国で最も急成長しているブランドとしてトップに立った。女性スポーツへの関心拡大とスポンサー各社・ブランドからの投資増加が背景にあると見られる。
報告の概要
モーニング・コンサルタントが発表した「Fastest Growing Brands of 2024」レポート(1,710ブランドを対象)で、スポーツリーグが首位を獲得したのは初めて。2位はBen & Jerry’s、3位はBrisk Iced Teaだった。WNBAは今季、過去24年で最多視聴数を獲得し、22年間で最高の観客動員数を記録した。
女性スポーツへの注目が示すもの
ブランドは女性スポーツを通じ、熱狂的なファンベースを構築し、新規オーディエンスへのリーチを拡大できると認識している。また、企業として多様性を支持し、女性のエンパワーメントを促進する姿勢を示す上でも女性スポーツは有効な手段となる。
ウォルマートが多様性プログラムの廃止で話題を呼ぶなど、企業のDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)推進が揺らぐ中、女子スポーツへの支援は、ブランドが一貫した価値観を示す好機と言える。
女子スポーツへの関心が今後も長期的に持続するかは不透明だが、現段階では勢いが明らかに女性アスリートやリーグ側にある。メディアへの露出は依然として少ない(全体の4~5%程度)ため、この分野に投資するブランドは、大きなリターンを得る可能性がある。
数字による実績と期待
WNBAのレギュラーシーズン22試合の平均視聴者数はABC、CBS、ESPN、NBA TVなど複数の放送局で100万人を超え、過去最高を記録。リーグはこの夏、アマゾン・プライム、ディズニー、NBCユニバーサルなどと新たな契約を結び、さらなる露出機会を拡大している。
SponsorUnitedによると、化粧品やスキンケア分野のスポンサーシップは70%増加し、Bumbleやデルタ航空が新たなスポンサーとして名を連ねている。NBAが中国での契約やマカオでの試合放映に乗り出す動きもあり、バスケットボール界全体にとって好調な動向が続く。
出典: Morning Consult、Marketing Brew、Business Wire、SponsorUnited、WARC